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医療と消費税
  最近になり震災復興費用の件も影響して消費税の増税が話題になっています。今回は医療と消費税という話題で話をしたいと思います。

 さて皆さんは通常の保険診療で受診料の消費税を払った覚えはありますでしょうか?実は保険診療には消費税は掛からないことになっております。これは患者さんにとって大変助かることですね

 では医療機関が購入(仕入れる)する医薬品や医療材料にも消費税は掛からないのでしょうか?…答えはNoです。どうやら医薬品・医療材料の最終消費者は医療機関ということになっているようです。つまり医療機関は仕入れの際には消費税を払いますが、患者さんに提供したものに関しては消費税を頂けません(自費診療を除きます)

 ということは診療報酬の中に消費税が含まれているのでしょうか?

 これは微妙です厚生労働省の見解としては診療報酬に含まれているとのことですが…

 それでは薬を例にとってみましょう。
 薬の価格も診療報酬という形で公定価格(薬価)が決められています。昔の病院のイメージでは薬を出せばもうかる…と思われている方も多いかと思いますが、「現実は小説よりも奇なり」です

 商売をされている方ですと原価率という言葉を聞いたことがあると思います。これは売上げに対する仕入れ価格の割合です。薬でいうと薬価に対して仕入れ価格がどれだけ掛かるかです。
 
 薬を仕入れる際にはなぜか消費税を含まない額が提示されますその額でも原価率の平均は約90%程度になります(当院の場合)。つまり消費税を患者さんから頂くことが出来ないため実際の原価率は約95%となります平均が…ということは中には消費税を含めたり分包(薬を小分けすること)すると薬価よりも高くなってしまうこともあります他にも使用頻度が少なく消費期限を過ぎてしまったり、調剤時のロス、基金からの査定などで原価を取り戻すことすら出来ないものもありますさらに調剤にかかわる人件費も加わり、当然院内処方でやっている当院としては赤字部門です。
 つまり現在の診療報酬体系の中では院内で薬を扱うことは重荷でしかありません。そこにさらに消費増税が加わったら…院内処方をあきらめざるをえなくなるかもしれませんね

 今後の動向を見守るしかありませんが、一医療機関としては決められた政策の下で対応策を考えていくしかなさそうです。政策を作ることは大変で個々に配慮することは困難で、数字上の操作になってしまうのも無理のないことかもしれません。優遇は必要ありませんが、せめて行っている医療に対しては正当な評価をして頂きたいと切に願うところです。
author:たかち, category:-, 13:00
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Comment
こんにちは。

私は2年ほど前に39度を超える高熱を出して、ある病院に行きました。その病院は院外処方でありまして診療が終わった後処方箋をもらいに行ったのですが、患者さんの人数が多く1時間程待ちました。熱で意識も朦朧となっている中、待ち時間は苦痛でしかなかったことを覚えています。

そちらに比べて、院内処方は診察後直ぐに処方箋が貰える。診察代と処方代と一緒に明細が一緒になっていて手間暇がかからないで済むから私は院内処方の方が患者側にしても負担も軽くいいのではないかと思います。

本題の趣旨からズレてしまいましたが、院内処方と院外処方の私の見解を述べました。
あきねこ, 2011/06/01 11:05 AM
あきねこさん

いつもレスありがとうございます。
医療費的にみても院内処方の方が安くなります。
院外処方ですと院内に比べ調剤料などがかなり高くなることがあります。
↓参照
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1116867631

元々は医薬分業が目的でこのような点数配分になったようです。

患者さんの負担(身体的&金銭的)を考えると出来る限り院内処方を続けたいとは思っています。
院長, 2011/06/01 7:22 PM
難しい問題ですね。

患者側(消費者)から見れば同じ薬を買うのにわざわざ足を運んで高いお金払って購入されるという人はいないでしょう。

しかし、病院側(院内処方)からしてみると原価額が90%となるとデッドストックとなってしまうものなどが深刻な問題として上げられそうですね。
利益誘導制度にはまだまだ色々な改善策が見出せそうです。例えば、院外処方の時の処方せんの発行料を改善とかできるんじゃないでしょうか。。。

あくまで私個人の意見を述べると院外処方は院内処方に比べて病院側(医師)の負担も少なくてすむのなら、政府の方針が定められてる以上、院外処方に切り替えるのもアリではないかと思います。今のご時世、薬物投与のミス等で病院側が責められたりするニュースもよく見ます。患者さんのためにというのは、すごくありがたいですが、なによりリスクが高すぎるようにも思えます。この医薬分業の利益誘導制度が改定されないことには…




あと、処方せんをもらいに行くじゃなくて処方薬と勘違い…堯; ̄□ ̄A アセアセ
あきねこ, 2011/06/02 1:14 PM









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